酔蝦(ツェイ・シア)通称酔っぱらい海老。
紹興酒なんかをベースにしたタレに生きたままのエビをぶち込み、酔わせて味をしみこませる中華料理の一つで、世界中から物議をかもし出している残酷料理という事で、食文化や動物愛護の感覚の違いが顕著に表れる料理です。
日本では、踊り食い、活き造り、貝類を生きたまま焼いたり、生きたエビの殻をむいて刺身にしたり、中でも沖漬けという生きたのイカをタレに入れて作る、というのも同じ発想だと思いますが、
海産物に対しては血も涙もない調理法が日常的にある日本人にとっては、あまり抵抗感がないというか、アルコールで酔っ払ってるうちに(実際は窒息という話もあり)という事では、もしかしたら麻酔的効果もあって実は良心的なのでは?と思えてしまうくらいの料理です。
そんなっぱらい海老ですが、以前、熱海でふらっと昼食をとりに入った中華料理屋「大一楼」で食べたもの(このお店では「のぼせ海老」と呼ばれてました)が、とにかく美味しかったという思い出があります。また行きたいなあ。と思った矢先
活きた車えびが1匹100円で売っていたのでやってみたくなり挑戦してみることにしました。
生きた車えびです。
さっきまで水の中にいたとはいえ、帰宅までに時間がかかったから弱ってしまったのでしょうか。
大分おとなしいです。
さて
タレを作ろうとしたのですが紹興酒がないのでウイスキーを使って洋風酔っぱらい海老にしようと思います。
ニンニクをおろしたものと、生姜を細かく切ったものをウィスキーに入れました。これにエビを入れたいと思います。かなり暴れるとの情報は知っていたのですが、すでに大分大人しいので大丈夫ではないかと思いエビを入れてみると
大暴れ!
ニンニク味のウイスキーは飛び散るは、エビは飛んでいくわで、即、鍋の蓋でガードです。
サランラップとかそんな程度では突き破って出てきます。瀕死と思ったエビが20分ぐらい元気に跳ね回ってたんではないでしょうか。さすが酒は百薬の長。そんなこんなで、まったく動きがなくなるまで1時間くらい放置しておきました。
こうしてやっと大人しくなったので、殻をむこうと思います。新鮮なのか、殻は剥きづらかったです。
できました。まずは刺身的にいってみました。ウイスキーの香りがふわっと広がってエビの甘みもあって美味しい!けどなんか足りない。醤油がほしい。と、結局醤油をつけてしまったのですが、それなら蒸してみようということで
こっちのほうが美味しい。
生食信仰が強い日本ではあるけど、なんでもある程度熱を加えた方が味が膨らむ気がするんですよね。ということで感じたことは
次は紹興酒を使おうというのと、
熱を加えたほうが美味しいということでした。
そして、生きたエビだからこそ紹興酒がエビの隅々にまで行き渡り、死んだエビをいくら浸けても意味はない。というけど長く漬け込めば、わざわざ生きているのを使わなくてもいいのかな?とも思うのでそちらも今度実験してみたいと思います。
おしまい。
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