ナイルパーチ Nile perch
アフリカ熱帯域の川、塩湖、汽水域に生息する魚で、スズキ目アカメ科に属する魚です。
「アカメ」といえば日本の固有種で、暗い場所で、光を赤く反射する目を持つ巨大魚が「釣りキチ三平」に登場した時は、実に不気味な描写で描かれていました。
そのアカメの仲間でさらに大きいナイルパーチは
「ヴィクトリア湖の悲劇」で200種類以上の固有種を絶滅させてその名を売った悪名高い魚で、映画「ダーウィンの悪夢」に登場する、全長193cm、体重200kgにもなる貪欲な肉食魚です。
写真を持ってないので絵で描きますが、こんな感じの体高のある巨大魚です。
そんなナイルパーチでシーフードカレーを作ろうと思います。ただナイルパーチは生息粋が淡水・汽水なので、「Seafood」ではないのでは?
と思いますが、細かい事は気にせず作っていきましょう。
【材料】
●ナイルパーチ
●シーフードミックス(料理前に解凍しとこう)
●むきあさり
●たまねぎ
●にんじん
●白ワイン(別になくてもいい)
●カレー粉
①
まず、たまねぎ・にんじんをこんな感じで切ります。
②
鍋で炒めて、カレーの箱に書いてある分量の水とカレー粉を入れて煮ましょう。

③
煮ている間に
ナイルパーチの切り身を準備します。
これがアフリカの怪魚ナイルパーチの肉片です。
こちらはぶつ切りにします。
④これを、シーフードミックスと、むきあさりと共にフライパンで炒めます。
途中で白ワインを入れるとカッコイイ気分になりますし、
怪魚の臭みを消したり、風味が増す事ができる気がします。
⑤これらに火が通ったら、出てきた液体も含め、そのままカレーに全部ぶち込んでしまいます。
しばらくかき混ぜたらOKです。魚は熱を加えると崩れやすくなるので、優しくかき混ぜましょう。
ついでにキノコがあったのでこのタイミングでそのまま放り込みました。
それでは完成です。
怪魚の「カ」の字もみえない、実に普通の慣れ親しんだ味です。
それもそのはず、
放流されたら在来生物の食べつくして生態系を破壊し、環境省でも要注意外来生物に指定されている魚ですが、
その一方で白身の魚肉が世界中で高評価を受け、アフリカのいたる所で養殖されていて、日本でも回転ずし等で「スズキ」という名前で回っていたり、のり弁のフライで使用されたり、学校給食や病院食でも使用されていて、
スズキよりも安くて脂質も低いので、優秀な食材として各地で重宝されているという事でもあるのです。
この食品偽装の代名詞のような魚ですが、2003年のJAS法改訂以降は、「スズキ」「白スズキ」などの名で販売することは禁じられたようなのですが
「外食や加工したものは除かれている」
ということで、加工してしまえばなんでもありという、改訂してもしなくても変わらない、というかむしろ見分けが困難になるザルな法のおかげで、ナイルパーチの肉はよりイキイキとスズキの名前で日本全国を行脚しているということです。
加工してない素材のままの状態では、普通に魚屋さんなんかでナイルパーチ名義で売ってたりもするので気にしてみるとおもしろいですよ。
まあしかし、違和感なく普通に美味しい白身魚のカレーでした!!
タラとかより身が崩れにくくて逆に使いやすい食材かも?
ちなみに古代エジプトで、ミイラにされた魚だそうです。
おしまい!
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